法事の進行 最近は法事のお参りに行っても、施主をはじめ家族の方々は、他の参拝者と一緒にちょこんと座って、式の準備や進行を僧侶まかせにしているケースが増えてきました。例えば、僧侶がロウソクや線香に火をつけ、そして「釈〜の〜回忌法要勤めさせていただきます」と、あいさつまでおこなったり・・・。これではあまりにも受身一方で、主催者たる施主の態度とは申せません。
法事というのはそもそも、仏法僧の三宝供養の心から行われるものなのです。つまり、如来さま(仏)とその教(法)、それに教えを伝える人々(僧)を心から敬い、如来さまへの報恩感謝の気持ちで営まれるわけです。したがって、親類や縁者を集めた上で僧侶を招き、報謝の心からみ教えを聞き慶んでこそ施主であり、当然、法事の準備進行には責任を持ってもらわなければなりません。それでは具体的にどう進めればよいかを少し述べてみましょう。
@ まず、お招きした僧侶のために、勤行の時に座るお仏壇前の座のほかに、休んでいただく控えの座を用意します(僧侶が到着したらそこへ座っていただく)。
A 次に、時間前になったら、僧侶には衣に着替えて頂くよう案内し(着替えの部屋を用意するとよりていねいです)、自らはロウソクに火をつけ、線香をくべ、焼香用の香炉に火種を入れます。火種は仏壇屋さんなどに焼香用の炭が売っていますので用意されると便利でしょう。もし回し焼香をするのであれば、火種をいれた香炉と香盒(こうごう)、それをのせるお盆を用意しておきます。
B これらの準備が整えば、参拝者、続いて僧侶に所定の座(僧侶は控えの座)についてもらい、開式のあいさつをします。そして僧侶にお勤めをお願いするわけです。
C 読経中の焼香は僧侶の指示に従い、手際よく行います。浄土真宗本願寺派(お西)の場合は焼香は一回です。
D 読経がすんでも、続いてご文章の拝読や法話がありますので、気をゆるめずに静かに聴聞してください。法話中にはお茶などを出さずに、終わってから出してください。
E 法話がすむと、味わいも含めて僧侶にお礼を述べ、法事は閉式となりますが、お斎(とき)があれば、その旨を告げ、準備にかかります。
なお法事の時も門徒式章をかけてください。
※3と4の項は、本願寺出版社から出されている『仏事のイロハ』から抜粋させていただいております。
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