聴聞の姿

写真集(その21)

 

 
平成27年度2月の常例法座大熊秀基師(岐阜教区 黒野組 専宗寺)をお招きしました。 寒い中の ご法座ではありましたが、有り難くも楽しく聴聞させていただきました。高僧和讃「本願力にあひぬれば むなしくすぐるひとぞなき 功徳の宝海みちみちて 煩悩の濁水へだてなし」の御讃題からのご法話をいただきました。 お念仏は親さまの名のりであり、私を仏に育てるよいう名のりです。赤ちゃんが1才頃になり初めて「マンマ、ママ」と言えるようになるまでに、お母さんは2万回もの呼びかけを赤ちゃんにするそうです。長い長い働きかけです。また、ある卒園式のお話が出ました。卒園式に備えて先生や園児たちは、卒園証書授与などの練習を一生懸命にしてきました。しかし、当日今まで練習してきたのにもかかわらず、名前を呼ばれてもどうしても園児の席から立つことができない男の子がいました。先生たちも戸惑いましたが、園長先生は、「どうしたの?練習通りにやってごらん!頑張りなさい!」とは言いませんでした。この園児の方へ園長先生自らが近寄り、文章をやさしく語りかけるように読み上げ、卒園証書授与を手渡されたそうであります。頑張っている者に「頑張りなさい!」の言葉は、時として苦しみであります。もうこれ以上に頑張る力がなく、悲鳴をあげています。阿弥陀如来さまは、かねてより私たちの限界をみきわめておられ、如来さまの方から歩みよられ、私に働き、南無阿弥陀仏の声となって届いてくださっています。本当に素晴らしいご法縁を結んで頂きました。   3月28日(土)春季永代経法要ならびに婦人会物故者追悼法要が勤修されました。この日の御講師はお馴染みの葛野洋明師(龍谷大学大学院実践真宗学教授)でした。「大経にのたまわく、たとい我、仏を得んに、十方衆生、心を至し信楽して我が国に生まれんと欲うて、ないし十念せん。もし生まれずは、正覚を取らじ。唯五逆と正法を誹謗せんをば除く。」十八願文を御讃題にいただきました。この度は、御文章『末代無智の章』を中心にお取次ぎ頂きました。『末代無智の章』には、「末代無智の在家止住の男女たらんともがらは、こころをひとつにして阿弥陀仏をふかくたのみまいらせて、さらに余のかたへこころをふらず、一心一向に仏たすけたまへと申さん衆生をば、たとい罪業は深重なりといえども、かならず弥陀如来はすくいましますべし。これすなわち第十八の念仏往生の誓願のこころなり。かくのごとく決定してのうえには、ねてもさめても、いのちのあらんかぎりは 称名念仏すべきものなり。あなかしこ あなかしこ、とあります・・・・・・・現代語訳にしますと、末法の世にあって、まことの智慧もなく、在家の生活をしているものたちは、一心に阿弥陀如来をたのみたてまつって、ほかの神や仏に心を向けず、ひたすらみ仏におまかせしなさい。そのものを、どんなに罪は重くとも、かならず阿弥陀如来はお救いくださいます。これが第十八願、すなわち念仏往生の願のこころです。このように信心を決定した後は、寝てもさめても、命のあるかぎりは仏恩報謝の念仏をすべきです。ああおそれ多いことであります。ああもったいないことであります。」特に蓮如上人は、「タノミ・タスケタマエ」のことを御文章の中で何度も述べられました。多くの人たちは「タノミ・タスケタマエ」をお助けください、お願いしますの希願請求と勘違いされているのではないでしょうか。「憑(たの)む」は、信憑性100パーセントですよ、間違いありません、信頼いたします、許諾(こだく)の意味です。蓮如上人は、繰り返し信心のいわれを、あらためて明らかにされました。
 
4月5日(日)午前10時より初参式(仏のこどもの集い)が開催されました。子供さん達が仏の子として育ち、これからの人生を仏さまのお慈悲に包まれて生きていけるよう、人生の出発にあたり、その誕生を仏さまにご報告する式です。御家族の皆さんも一緒にお寺にお参りして、尊い仏縁に会うことはすばらしいことですね。初参式(仏のこどもの集い)という仏縁に会って、それぞれのご家庭の中で、仏さまの教えが中心となるような環境を作って頂き、子どもたちが仏の子として生きとし生けるものに、心優しく成長されますことを念じるものです。今回は、遠くフィンランドからも お友だちが参加してくれました。ありがとう。   4月8日はお釈迦さまが生まれた日とされ、仏教寺院では潅仏会(かんぶつえ)・花祭りとしてお祝いします。「花御堂」はお釈迦さまご誕生の地であるインドのルンビニーの花園になぞらえたものです。実はLumbiniは、ネパールの南部タライ平原(北緯27度28分、東経83度16分)にあるそうです。
 
甘茶をいただいて「おいしい」という声や「ビミョウ〜」という声など、楽しい笑い声が響いていました。   お釈迦さまの誕生時に、甘露の雨が降り注ぎご生誕を祝福したという故事から、柄杓で甘茶をすくって、誕生仏の頭から注いでお参りします。
 
4月の常例法座野田了雄師(岐阜教区 華陽組 信浄寺)をお招きしました。正像末和讃の中から「不思議の仏智を信ずるを 報土の因としたまへり 信心の正因うることは かたきがなかになほかたし」を御讃題に頂き、 皆様にも馴染み深い御文章の「聖人一流の章」の中から信心正因・称名報恩を中心に御法話されました。   5月23日降誕会法要富田祐尊(岐阜教区 西濃南組浄円寺)をお招きして勤修されました。「無明長夜の灯炬なり 智眼くらしとかなしむな 生死大海の船筏なり 罪障おもしとなげかざれ」と正像末和讃から御讃題を引かれ、お取次ぎ頂きました。

 
第5期『お経を習いましょう』もあと1回をのこすだけになりました。一年間お疲れ様でした。『初夜礼讃』の練習をしてきました。それと同時に『阿弥陀経』の意味について学びました。来期は『正信偈』にもどり、『正信偈』の内容について学習を一緒に深めていきたいと思います。皆様方のご来場をお待ちしております。   6月常例法座に岐阜教区中川北組光輪寺ご住職の中島洋晃先生がみえられました。今回で2度めのご縁になります。高僧和讃より「生死の苦海ほとりなし ひさしくしづめるわれらをば 弥陀の弘誓のふねのみぞ のせてかならずわたしける 」を御讃題に御法話をいただきました。ブラックライトと音楽によるによる演出は、お同行には新鮮に映りました。如来さまの名号摂化のお救いは、喩えるならば、お母さんが「ごはんですよ!」と家族に呼びかけると、家族は「ハーイ」と返事します。呼びかけのその時からお母さんは、ご飯の用意をするのではありません。もうすべてができあがり、完成されている呼びかけなのです。南無阿弥陀仏の六字に如来さまの行も・信も成就・・・・・・功徳成就されているのです。「ありがとうございます」の報恩感謝の念仏の香り薫る家庭を作っていきたいものですね。
 

第47回を数える夏休み「お経を習いましょう」が無事終了ました。お東とお西の子供さんたちとの合同写真です。『正信偈』の草譜と行譜の練習をしました。お経もとっても上手になりました。 坂下先生ご指導ありがとうございました。   お話も楽しみにして来てくれてるようです。それでも子供の頃にお寺参りしたことを覚えてくれていると嬉しいです。「三つ子の魂百まで」といいます。六年生にとっては最後の「お経を習いましょう」ですが、中学生になってもまた参加して下さい!

 

8月25日(火)布教使実習法話会が、開催されました。これは、本願寺伝道院で布教使になるために百日間の研修を受け、その一環として地方寺院で法話の実践練習を重ねるものです。   指導教官の井上慶真(長野教区)先生と共に、藤下晃邦さん(福井教区)・安静至邦さん(大分教区)・正親智隆さん(兵庫教区)の3人の実習生の方々がみえられました。蒸し暑い中、貴重な御法話を頂戴することができました。ありがとうございました。

 

9月26日(土)秋季永代経法要ならびに仏婦報恩講が勤修されました。御講師の先生は、 夏木一丸先生(滋賀教区長浜組 浄願寺御住職) です。親鸞聖人さまは『正像末和讃』に、阿弥陀如来さまを「如来の作願をたづぬれば 苦悩の有情をすてずして 回向を首としたまひて 大悲心をば成就せり」と讃嘆されました。 阿弥陀如来は法蔵菩薩であった時、すべての衆生を救うために、願いをおこされ、成就(完成)されて、はや十劫という年月がたちました。苦悩の有情とは、この私のことであります。苦しみは単なる苦しみではありません。人間として逃れることのできないものであり、釈尊は「人生は苦なり」ともうされました。この娑婆で力なくも縁の尽きて、姿・形を失っても、仏の世界に往生し、我もまた還相の菩薩として、大事な家族のいるこの娑婆にまいもどり、お浄土へ導くのです。豊富な人生経験をふまえた例話も有り難く、法味豊かにお取次ぎいただきました。夏木先生のヘッドセット姿は、「ベリー・クール」でした。   10月の常例法座天野信定先生(岐阜教区黒野組專教寺御住職)をお招きいたしました。『浄土和讃』より「十方微塵世界の 念仏の衆生をみそなはし 摂取してすてざれば 阿弥陀となづけたてまつる 」をご讃題にお取次ぎ頂きました。

 

11月28日(土) 当山報恩講高田篤敬先生(岐阜教区中川南組蓮教寺)をお招きしました。ご讃題に「しかれば大聖の真言に帰し、大祖の解釈に閲して、仏恩の深遠なるを信知して、正信念仏偈を作りて曰わく、無量寿如来に帰命し、不可思議光如来に南無したてまつる」(正信偈 本典行巻末)いただかれ、お取次ぎ頂きました。  

午後からは、若院と住職が法話をさせて頂きました。

29日(日) 午後からは影絵劇団「ともしえ」さんが来寺。お釈迦様の物語「四門出遊」と善導大師の「二河白道」を上演しました。「二河白道」は、中国の善導大師(613〜681)が著した『観無量寿経』の註釈書である『観無量寿仏経疏』(『観経疏』)で、二つの河、火の川と水の川、そして白道を進む旅人の譬喩が説かれています。 法要終了後、影絵劇団「ともしえ」さんとご一緒に記念撮影。桂本惇さん・石川大夏さん・喜多村奏さん・富永慶さん、遠方よりお忙しい中、ありがとうございました。影絵とご法話は、子供の頃の懐かしさを感じると共に、深い感銘を私たちに伝えてくれました。

12月常例法座に報恩講に引きつづきまして、高田篤敬先生(岐阜教区中川南組蓮教寺)にお越し頂きました。 冬休みお楽しみ会が12月26日 に開催されました。仏讃 正信偈(草譜)・お話し・ビデオ仏典物語・ゲーム・昼食(カレー)・折り紙教室など、こどもたちと一緒に楽しみました。お手伝い頂きました婦人会の皆様、ありがとうございました。

今年最後の行事は、この除夜の鐘です。

比較的暖かい除夜会になりました。今年も一年間いろいろと皆様にお世話になり、何とか静かなお正月を迎えられそうです。

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